20歳、IT関連の専門学校に通っている女性のお悩み「まわりは就職先が決まっているが私はフリーターになる予定。女性なので結婚して専業主婦になればいいかなと思っている。こんな私はダメ人間？」

先日、ある女性からこんな相談を受けました。

「20歳、女性、IT関連の専門学校に通っている。まわりはシステムエンジニアやプログラマーとして就職先が決まっているが、現在私は全く決まっていない。このままフリーターになる予定。女性なので結婚して専業主婦になればいいかなと思っている。こんな私はダメ人間？」

私はこんなふうに答えました。

＜回答＞

ダメ人間なわけがありません。結婚して専業主婦になるという道は決して甘いものではありませんし、きわめて真っ当な道です。それを積極的に選ぶ事は何も恥じる事ではないでしょう。

もしかしたら、あなたが気にしているのは自分自身の妥協するような気持ちではないでしょうか。どこかに妥協するような気持ちがあって、その気持ちに流されるようにして未来を決めていることに漠然とした違和感のようなものがあるのかもしれません。

もしそうだとしたら、もう一度あなた自身の心に正直になって問いかけてみることです。本当は自分はどうしたいのか？と。

ポイントは「頭で考えない」ということ。世間の常識や固定観念のようなものが色々とひっついた頭で考えてしまうと素直な純粋なハートの声は聞こえなくなりますから、余計な思考をせず、頭で考えず、純粋に心の声に耳をすませてください。本当は自分はどうしたいのか？と。

それでもフリーターの道を選び、その先に結婚して専業主婦になるという理想を描くのなら、それが正解なのです。他の誰かにとってはそれが間違いだったとしても、あなたにとっては完全な正解なのです。

ですから、その正解が出てきたら誇りを持ってください。自信を持ってください。あなたのハートの声に素直に従った選択なら、誰にもそれを否定する権利はありません。犯罪や自殺などなら話は違ってきますが、きわめて真っ当な道で決して楽ではない選択肢なのですから、それを選ぶことは誇らしいことです。

1つ気になったのは、あなたの専業主婦に対する見方です。専業主婦という生き方をあなたがどのように見ているのか？それによって今後のあなたの人生は天国にも地獄にもなり得るでしょう。

もし、あなたが「専業主婦とは一般に就職するよりも楽な道に違いない」と思っているなら、その先に待ち受けているのは地獄の人生かもしれません。なぜなら、専業主婦にも大変なことが山ほどあるからです。

はじめのうちは「仕事に行かなくて楽だ～」と思えても、人間は慣れます。どんなに厳しい環境でもだんだんと慣れていくのと同じように、どんなに甘い環境でもだんだんと慣れていくものです。ですから、楽だと感じる快感ははじめのうちだけで、徐々にそれに慣れてきて、感覚が鈍ってきて、楽だったはずの環境があまり楽ではないように感じてくるでしょう。結局、楽じゃなくなるんです。

仮にずっと楽だったとしても、その楽な人生を生きている自分自身に対する物足りなさのようなものが生じてくるはずです。こんな自分は社会的に無能なんじゃないだろうか？こんな自分は社会にあまり貢献できてないんじゃないだろうか？このままただの専業主婦として死んで私は満足なのだろうか？そんなふうに不足感が出てくるはずです。そうなればあなたはその不足感を乗り越えようと何かをがんばり始めるでしょう。そうなれば、やっぱり楽じゃなくなるんです。

夫に対する敗北感のようなものも生じてくるかもしれません。私はこの人に養ってもらっているんだ、この人に捨てられたら何もできないかもしれない、そんな敗北感はあなたの心を蝕む可能性もあります。その蝕まれた心をどうにかしたいと思ったら？やっぱり楽じゃなくなるんです。

夫に対する敗北感を抱かずに我が物顔で家庭を牛耳る専業主婦になってしまえば、それはそれで傲慢さが顔に表れた「おじさんのようなおばさん」になってしまうでしょう。そこに性的魅力を感じない夫が浮気、なんてリスクも出てくるはずです。夫の浮気で苦しむ妻。それも楽ではないでしょう。

結局、あなたが最初に「専業主婦とは一般に就職するよりも楽な道に違いない」と思っていると全ての歯車が狂い、楽ではなくなるんですね。

ですから、もし、専業主婦という生き方を甘く見ているようなら、逆に考えておけばいいのです。

「専業主婦とは一般に就職するよりも厳しい道に違いない」

そう思っておけば「偏った見方」が「バランスのとれたありのままを見つめる見方」に調整され、甘さに慣れることもなく、物足りなさを感じることもなく、敗北感が生じることもなく、女性的な魅力も人間的な魅力も失うことなく、専業主婦の道を誇りを持って楽しみながら進んでいけるでしょう。それはきっと天国のような人生になるはずです。

最後に。あなたは自分がダメ人間かどうかを気にしているようですが、ダメ人間かどうかで言えば全ての人間がダメ人間でありダメ人間じゃないと言えます。

生きている、ただ生きているというだけでそこには生命の価値があり、その時点で誰もがダメ人間ではありません。存在としてダメな人間は一人も存在しない。これが真実です。

ただ別の観点から眺めれば、誰もがダメ人間であると言うこともできます。誰もが一人では生きていけなくて、誰かや何かに支えられながらなんとか生きている状態ですから、誰もがダメ人間という見方もできるわけです。

ですから、自分がダメ人間かどうかなんてそんなに考えないでください。あなたはまったくダメじゃないし、何をどう頑張ってどれだけ優秀になったとしても思いっきりダメ人間なのです。

私が伝えたいこと、伝わっていますか？

「存在としてダメな人は1人も存在しない。けれども、誰もが何かや誰かに支えられてなんとか生きているわけだから、そういう意味では誰もがダメ人間」

そう覚えておくといいかもしれませんよ。

あなたがかわいい奥さんとして幸せに生きることを願っています(*^-^*)

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